すずき設備社長の鈴木だ。
ガスコンロを点火させようとすると、最初にカチカチと音が鳴って火花が飛ぶのだが、このカチカチ音が鳴らないという故障がある。このカチカチ音は点火プラグの火花の音なのだが、電池を入れない(あるいは電源を入れない)状況で点火スイッチを押してもカチカチ言わない。
つまり「カチカチという音が鳴らない」というのは、恐らく火花が飛んでいないからカチカチ音が鳴らず、火花が飛んでいないから点火しないという状況だと思われるが、以下では「ガスコンロのカチカチ音が鳴らずに火が付かない場合の原因と対処法」について説明していこう。
カチカチ音が鳴るけど火が付かないという場合はこちら
カチカチ音が鳴らないなら電池残量をチェック!
真っ先に確認して欲しいのは「電池残量」だ。これは「リモコンが効かない!」と言っていて、電池が切れていただけというのと同じくらい初歩的なミスである。
まずは電池残量!ガスコンロの火が付かない場合に確認すべきこと
ただし、ごく稀に「電池を新しいものに替えたけど動作しない」ということもある。弊社でこれまでに現場を見てきた経験上、百均などで購入できるような電池だと動作せず、パナソニック製の電池を使ったら動作したということが結構あった。
百均の電池もテスターで電圧を測定すると、ちゃんと電圧があるのになぜか動作しないということがあるから、できれば日本メーカーの信頼できる電池で試すのが望ましい。
ちなみにガスコンロの中には、家庭用電源から100Vを受けて動作するタイプもあるから、その時は「ガスコンロに供給している部分のブレーカーが落ちていないかどうか」を確認してくれ。
電池ボックスがしっかりハマっているかどうか
ほぼすべてのガスコンロが、電池ボックス(電池ケース)に収まっていて、それをガスコンロ本体に差し込むような形で動作させると思う。この時、ボックスが最後まで押し込まれておらず、ちょっと浮いている状態だと「電池が入っていない状態と一緒」のため、最後までしっかりとはめ込んで欲しい。
あとは「ボックスそのものはハマっているが、ボックス内の電極に遊びがある」とか「ボックスの受け側が変形している」などのケースも考えられる。
受け側に異常がある場合は修理業者を呼んだ方が無難だと思うが、もしボックス内の電極に遊びがあって、電池と触れていないということがあれば、ラジオペンチなどを使って電池に触れるようにしてやればOKだ。
全てに異常がなければ基板系統に不具合の可能性
電池残量に問題なく、その電池電圧もしっかりとガスコンロに掛かるような状態になっているのに、それでもカチカチ言わないのであれば基板の故障などが怪しくなってくる。もしくは機械の中で、点火プラグの線が断線しているかだ。
大体は基板が故障しているケースが多いが、もしネズミが出るという家庭であれば、点火プラグなどの電装部がネズミにかじられているケースも考えられる。
こればかりは実際に見てみないと何とも言えないが、電池残量の確認と電池ボックスの不具合が無いようであれば、修理業者を手配することをおすすめしたい。
応急処置にチャッカマンを使用
カチカチ音が鳴らないだけでその他に問題がないのであれば、チャッカマンやライターなどの点火源を用意してやれば火が付く可能性がある。
もちろん基盤などが故障しているならこの限りではないが、点火プラグにだけ電圧が掛からないという状況(ガスは出ている)であれば、火を近付けてやれば点火するかもしれない。試してみるのは自由だが、その際はくれぐれも火傷しないように注意してくれ。
何度もカチカチやった後で、すぐにチャッカマンを持ってくるのはおすすめしない。そのような場合はかならず空気を入れ替えてから、点火を試すようにしてほしい。
ガスコンロの火が付かず、チャッカマンで火が付くなら点火系不具合だ
最後に
カチカチ音が鳴らない場合は、大半が電池に原因がある。あとは「停電になって、ガスコンロの場所だけブレーカーを復帰させていない」とかだな。
電池が切れているだけで修理業者を手配して、出張料と診断料を取られるなんて馬鹿馬鹿しいから、まずは電池の交換をするといいだろう。そして一応、チャッカマンで火が付くかどうかを試してみるといい。ぜひ、参考にしてくれ。