石油給湯器の「予熱」とは?意外と知らない給湯器の仕組み

 

すずき設備社長の鈴木だ。

石油給湯器ユーザーの中には「いつもリモコンの電源を入れると、予熱を始めますとか何とか言うけど、あれって何なの?」という人も少なくないのではないだろうか。

予熱であって余熱ではないのだが、冷静になって考えてみるとふと気になってしまうという人がいるような気がする。

そこで今回は「石油給湯器の予熱とは一体何なのか」について解説していこう。

 

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予熱=石油給湯器の壁掛けタイプ特有の機能

予熱作業とは、石油給湯器の壁掛けタイプにのみ搭載されている機能で、ガス給湯器や石油給湯器の置き型には搭載されていない。

 

石油給湯器の置き型はガンタイプバーナーと言って「灯油をそのまま噴射して火を付ける」という仕組みのバーナーだ。

イメージ的には「アルコール度数の高い酒を口に含んで、ライターの火に向かってそれを吹き付ける」という感じである。

 

一方で壁掛けの石油給湯器の場合は気化式バーナーが搭載されていて、液体燃料である灯油をガス状にしてから燃焼させるという二段階になっている。

そのためにバーナーに搭載されている気化器というパーツが予熱作業をして、灯油をガス状にさせるための準備運動をしているというイメージだ。

 

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予熱をすることの特徴(メリット・デメリット)

燃焼音が小さい

石油給湯器ユーザーは分からないかもしれないが、実はガス給湯器と石油給湯器は燃焼音の大きさが全然違う。

石油給湯器の置き型、貯湯タイプの燃焼音に慣れていると、ガス給湯器や気化式バーナーを搭載している石油給湯器を使用したら「本当に燃えてる?」と感じるような音の小ささに感じるだろう。

 

理由として、まず灯油を汲み上げて噴射するポンプの大きさが全く違うということが挙げられる。

石油給湯器の置き型の場合、ホームタンクから灯油を引っ張るパワーとバーナーに噴射するパワーが必要になるから、成人男性のこぶし大くらいの大きさの部品が使われている。

一方で壁掛けタイプの場合は、小型のリモコンくらいのサイズだ。

 

汲み上げるのに必要なパワー、バーナーに灯油を送るのに必要なパワーが全く違うから、燃焼音の大きさは雲泥の差と言える。

もし「お風呂に入っている時に給湯器の音が気になる」とか、あるいは「夜遅くにお風呂に入る時に、近所迷惑にならないかどうか気になる」という場合は、同じ石油給湯器でも置き型から壁掛けタイプに変更するだけでも燃焼音の大きさはだいぶ変わるから、設置タイプの変更を検討してみてもいいかもしれないな。

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ノズル詰まりが起きにくい

灯油を液体のまま燃焼させるのと、ガス状にしてから燃焼させるのとでは、ノズルの詰まりやすさに大きな違いが出る。

 

石油給湯器の貯湯タイプは非常に頑丈な作りで、ちょっとやそっとじゃ故障しないくらいの丈夫さが魅力であるが、ノズルの詰まりだけはどうしようもない。

 

年数が経ってくるとエラー110とか120の原因になるノズル詰まりは、定期的にノズル掃除をしてやることで改善はされるが、そもそもノズル詰まりが滅多に起きない気化式バーナーであれば、このような症状に悩まされることはないだろう。

 

気化器が壊れやすい

前項では、ノズルの詰まりがないということを挙げたから「気化式バーナーの方が優秀で故障が少ない」という印象を与えてしまったかもしれないが、実は気化式バーナーは壊れやすいという側面を持っている。

壊れやすいとは言っても、あくまで「経年劣化してきた時に壊れやすい」という意味であって、そんなに頻繁に壊れるものでは無い。

しかし、10年以上気化器が壊れずに使用できたというケースをほとんど見ないというのも事実だ。

 

そして厄介なのは「壊れてしまった気化器だけを交換する」ということが難しい構造になっており、気化器のエラー370が出てしまった場合は、ほぼ例外なくバーナーごと交換ということになってしまうことだろう。

機種ごとに部品代は変わってくるとは言え、バーナーなんてものは給湯器の主要部品の1つだから、ほぼすべての給湯器の中で1番か2番目に高価な部品になるんじゃないかと思う。

 

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最後に

予熱と言うのは、灯油をガス状にさせて燃焼させるための準備運動と思ってほしい。

これを知らないと「今すぐにお湯が使いたいのに1分~2分の予熱時間が鬱陶しい」と感じてしまうだろうが、これをすることで音が小さくなったり、燃焼効率が良くなっている部分もあるだろう。

 

弊社では同じ石油給湯器の中でも壁掛けタイプの給湯器をおすすめしているが、それは予熱と言う機能があって、それによって燃焼音が小さいなどのメリットはあるからだ。ぜひ、参考にしてくれ。

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