すずき設備社長の鈴木だ。
給湯器を買い替えるタイミングになって「オートとフルオートの違い」などを調べだすユーザーが非常に多いが、弊社では「給湯器はオートで十分!」という見解だ。
それぞれにメリット・デメリットはあるが、筆者自身もオートを使っているし、オートを使っていて「フルオートにしておけば良かった」と思ったことは一度もない。
以下では「給湯器はオートで十分だという根拠」について紹介していく。
オートとフルオートの違い
オートとフルオートの機能面での違い
- フルオート:湯張り、追い炊き、保温、足し湯まで全てが全自動(追い炊き配管自動洗浄機能あり)
- オート:湯張り、追い炊き、保温までが自動
オートとフルオートには、上記のような違いがある。これはリンナイ、ノーリツ共に共通で、フルオートの方が足し湯自動機能と追い炊き配管自動洗浄機能があるという点で優れている。
足し湯自動機能と言うのは、残り湯を自動で沸かし上げる際に「元の湯量まで増やしてくれる」という機能だ。
例えば「子供がお風呂で遊んで湯量が減った」とか「お父さんと子供2人がお風呂に入った後で、お母さんがお風呂に入ろうとしたらお湯が少なかった」という時に、ふろ自動ボタン1つで保温と足し湯を行ってくれる。
これをオートでやろうとすると湯量がまばらになってしまうため、あまり上手くないという話だ。
オートとフルオートの金額面での違い
リンナイのカタログから一部を抜粋し、同系統の給湯器本体で「(左)フルオートと(右)セミオート」の本体価格を並べてみた。
ガス給湯器には24、20、16という燃焼能力の違いがあるから、比較する場合はちゃんと同じ燃焼能力同士で比較して欲しい(ちなみに石油給湯器の場合は、4万キロと3万キロの2パターンだ)。
石油給湯器の燃焼能力は高い方がいい?4万キロと3万キロの違いとは?
まぁ大体オートとセミオートの間には、メーカー希望小売価格の時点で40000円~50000円ほどの金額差があるという感じだな。
ちなみに給湯器のメーカー希望小売価格なんて全くアテにならないし、真剣に見積もりを作るなら半額以下になることも少なくないから、実際の金額差はここまで大きくはならないだろう。
自動足し湯と追い炊き配管洗浄機能に価値を感じるかどうか
ちなみにオートにもボタン1つで足し湯してくれる機能はあるし、追い炊き配管洗浄機能と言われると凄そうに感じるかもしれないが、実際は大した機能じゃない。
追い炊き配管洗浄機能なんて「追い炊き配管に向かってお湯を流すだけ」だから、やっていることは自動湯張りとほとんど変わらない。
本来、お湯張りをする時は風呂の栓を閉めた状態で行うと思うが、風呂の栓をしないで1分間くらいお湯張りした後で停止すれば、結局のところ配管洗浄機能みたいなものを行うことが出来る。
これらの機能に40000円~50000円ほどの価値があると思うならフルオートを選べばいい。ただ、前項でも書いたように「希望小売価格で40000円~50000円くらいの差なら、50%値引きの業者なら価格差は20000円~25000円程度になる」ため、あとは実際の金額と付加機能の価値を見比べてみればいい。
筆者としては「自動でやってくれるか、必要に応じて自分でやるかの違いでしかない」と思っているから、給湯器はオートで十分だと思っている。
最後に
ぶっちゃけ配管洗浄機能があっても、使い方次第ではそれ以上のメンテナンスをした方がいいケースもあるし、毎日お湯張りをしている時点でそこそこの水圧が掛かっているから、追い炊き配管が異常なまでに汚れてしまうということは考えにくいだろう。
あとは何でもかんでも自動でやってくれるおかげで部品の点数も増えているから、故障しやすいリスクもいくらかは上がっていることも無視できない。
以上の理由から、悩むくらいなら給湯器はオートで十分だと思うぞ。ぜひ、参考にしてくれ。
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