石油給湯器の中古、アウトレットを使うのはリスクが高い

 

すずき設備社長の鈴木だ。

給湯器の買い替え説明をしていると、たまに「中古はないのか?」と聞かれることがある。

結論から言うと、給湯器の中古製品も探せばあることはあるんだろうが、基本的にはおすすめしないし、健全な設備屋なら中古品の取り扱いは行っていないだろう。

ただ、石油給湯器とガス給湯器を比較する場合は、ガスよりも石油の方がリスクが高いとは思う。

 

そもそも給湯機能のみならまだ分かるが、追いだき機能付きで他人の家の風呂を沸かした給湯器って、なんか嫌じゃないだろうか?

まぁその辺はさて置き、今回はなぜ一般的な設備屋が中古の給湯器を取り扱っていないのかについての理由を書いていく。

 

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中古製品を取り扱っても旨みが無い

 

まず給湯器に限らず多くの商品に言えることだが、電化製品はしばしばジャンク品扱いにされることがある。例えばパソコンなんてのは、部品を取るような目的でジャンク品を購入する層も多い。

しかし給湯器を購入する場合に、部品を取るような目的で購入する層は少ないだろう。多くのユーザーは「初期投資を抑えて、お湯を使えるようにしたい」という目的なんじゃないかと思う。

 

その目的を果たすためには、新品よりも明らかに安い金額で提供できるようにしなければならないわけだが、実際のところ給湯器は一般ユーザーが想像しているよりも高くない

その結果どうなるか。「中古製品を取り扱うことが割に合わない」となるのだ。利益が見込めないのであれば、誰も中古製品の買取・販売は行わないだろうからな。

ちなみに給湯器の価格だが、カタログに掲載されている定価こそ30万円~40万円くらいする製品が多いが、ここから大幅な値引きをされるため、最終的には「取り付け料込みで定価の半額」くらいになることが多いだろう。

 

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中古の石油給湯器はハイリスク・ローリターン

 

例えば車なんかは、新車だけじゃなく中古車を取り扱っている業者も多いが、それは十分な利益を見込めるからである。

新品で買えば100万円を超えるような車なら、ほどほどの走行距離で状態が良ければ50万円以上で売ることも十分に可能だろう。

 

一方で2年使った給湯器を販売する場合、そこそこ良い状態で定価の半額だったとして売れるだろうか。答えはノーである。

この人が30万で買った給湯器を売る場合、半額でいいと言ったところで、その販売価格は15万となる。15万円の中古ボイラーを買って、それをプロに取り付け依頼をすれば20万円だ。

30万円のボイラーの新古品を20万円で買えるとなれば、もしかしたら買うという人がいるかもしれない。しかし、取付業者は保証を付けないといけないだろう。これが割に合わないのだ。

 

車なら定期的にメンテナンスしても利益が見込めるが、給湯器を定期的にメンテナンスする手間に比べて利益が少なければビジネスとして成り立たない。

メンテナンスせずに販売してすぐに故障してしまうような事態になれば、ユーザーは激怒するだろうしな。

 

給湯器自体が100万くらい価値のある物なら、定期的なメンテナンスをしながら買い手がつくまで待つということもできるが、売れなかった時にメンテナンスした分が丸々損になる可能性も高い

というわけで、中古ボイラーの販売事業は、意外とハイリスク・ローリターンなのである。

 

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中古石油給湯器の仕入れ先がない

 

実は弊社でも、交換・買い替えになった給湯器から生きている部品を集めて、動く給湯器を作ったりもしている。

しかし、これを人から金を取って取り付けるという気にはならないし、前項に書いたような理由からもリスクが高すぎる。

※これらの中古石油給湯器は、弊社で給湯器の交換を決めてくれたユーザーに対し、新しい本体が来るまでの応急として活躍して貰っている。

 

第一、販売するには安く仕入れなければならないわけだが、新しい石油給湯器を手放してくれるユーザーがどれだけいるだろうか?

家を売る場合は給湯器も付けて売るだろうし、もし手放すとすれば「もう十分使ったから、壊れる前に新しいものを買おうと思った」というユーザーくらいではないかと思うのだが。

 

車と違って、普通に使える給湯器を二束三文で手放してくれるユーザーがいないというのも、このビジネスが成立しにくい理由と言ってもいい。

車なら「飽きた」という理由もあるし「普通車よりも軽が良かった」と買い替えるパターンがありそうだが、給湯器において「飽きた」という人はいないだろう。

まして給湯器なんて安く買おうと思ったら、7割引きや8割引きで買えるんだからな。

 

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今は本体購入時に所有者登録を行う

あと意外と盲点になるのが「所有者登録」だ。所有者登録というのは、給湯器を購入した人が給湯器メーカーに対して個人情報を登録することを指す。

これによって万が一製品にリコールがあった場合に早急に対応できるし、耐用年数である10年目を迎えた時に点検の案内ができるようになるのだ。

※10年目に点検を案内しなければならないというルールができたため(点検をするかどうかはユーザー次第だが、メーカーはその案内をしなければならない)

 

原則、最近の給湯器はすべて購入時にこの所有者登録を行うため、所有者登録を行った人間じゃない人物がその給湯器を所有しているとなると、色々厄介なことが起こるかもしれない。

実際に試したことはないが、もしかすると「新古品を購入してメーカーと保証延長を契約しよう」と思っても、保証延長申請の個人情報と所有者登録の個人情報に相違があると、保証延長に加入できないということが普通にありそうな気がするぞ。

 

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ガス給湯器の中古品、アウトレットは?

 

石油給湯器に比べればリスクは低いが、いずれにしても中古品、アウトレットはおすすめできない

石油給湯器よりもガス給湯器のリスクが低いというのは、メンテナンスのしやすさにある。石油給湯器の場合、すす詰まりを引き起こしていると掃除だけでは対応が難しく、部品交換になってしまうケースが多い。

 

一方でガス給湯器の場合、こちらもあまりに酷い詰まりなら部品交換が望ましいが、コンプレッサーを使った分解掃除をすれば、まだ応急処置として成立するレベルに持っていけることが多いのである。

定価の1/10くらいの破格で新古品が手に入るというのであれば、試しに購入を検討してもいいかもしれないが、定価とあまり変わらないというのであれば、衛生面でも新品の購入をおすすめしたい。

 

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最後に

一応この記事を書くにあたって、ヤフオクを覗いてみたら非常に安い給湯器が多数出品されていた。そして中には最低落札額こそ設定されていたが、入札数も二桁入ってて、結構盛り上がっていたように思える。

確かに普通に買ったら20万くらいするものが5万円くらいで買えるならいいような気もするが、給湯器は実際に配管につないで動かしてみないと動くかどうかはわからない。

生活必需品なんだから、中古に逃げるよりかは少しでも安い新品を探す方に力を向けることをおすすめする。ぜひ参考にしてくれ。

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