すずき設備社長の鈴木だ。
給湯器を使っていたら、急にリモコンに「エラー888、もしくはエラー88」が表示されて驚いたというユーザーも少なくないだろう。故障かと思って焦ったら、お湯は使えるもんだから「なにこれ?」と思ったユーザーが大多数だと思う。
結論から言うとこのエラー888、エラー88というのは点検時期のお知らせであり、給湯器の故障を知らせるエラー番号ではない。言葉を選ばずにいうなら「エラーだと思わせてメーカーに連絡を入れさせ、点検をすすめる」という感じだな。
まぁこれだとメーカーからの悪意を感じてしまうかもしれないが、実はそういうわけでもない。以下ではエラー888、エラー88の内容について詳しく説明しよう。
給湯器のエラー888、エラー88は点検のお知らせ
冒頭にも書いたように、給湯器のエラー888とエラー88は点検時期のお知らせであって、給湯器の故障ではない。表示が煩わしくなければ、そのまま無視して使っても問題はないだろう。
そもそもなんで点検時期を知らせるエラーが搭載されたかというと、給湯器やストーブ、食洗器、ガスコンロ、トイレのウォシュレットあたり全般の機械が「特定保守製品」というものに認定されたという背景があるようだ。
特に給湯器は火を扱う機械だということで、機器寿命の10年を目安に「まだ使うつもりなら専門家からの点検を受けること」というルールが出来たのだが、車検などのように義務にすることも難しく、「点検を受けるかどうかはユーザー次第でいいが、メーカーは案内をしなければならない」というルールとなっているらしい。
点検を受けるかどうかはユーザー次第
耐用年数10年のものを20年くらい使って事故を起こされた時に、リコールだの何だのと騒がれても困るということなのだろう。「給湯器は10年で一杯いっぱいだから、それ以上使うなら点検を受けてくれ」というだけの話だ。
もちろん点検はタダではなく、10000円くらい取られることになるため、受けるかどうかはユーザー次第で、メーカーとしては「点検を受けてくれと言った事実」が欲しいのではないだろうか。
ちなみにその点検も見るだけで10000円くらいかかるから、そこで異常が見つかって部品交換した方がいいとなれば、それ相応の金額が乗っかってしまう。
弊社の観測範囲では、「音が大きくなった気がする」などの不安が少しでもあったユーザーは点検をお願いしているケースも散見されるが、多くの人は「今、給湯器の点検に10000円も払えない」という人が多いような気がするぞ。
エラー888、エラー88の表示はメーカーに言って消してもらえる
エラー88が出たということでメーカーのコンタクトセンターに連絡すると、そこで多くのユーザーはエラー88やエラー8が点検時期のお知らせであることを知ることになるが、点検を受けるかどうかを聞かれることとなり、そこで点検を拒否したとしてもエラー表示は消せるらしい。
給湯器のエラー888、88は点検時期のお知らせ|表示は簡単に消せる
このエラーは別にユーザーに対する嫌がらせ目的などではなく、あくまでメーカーからの「点検を受けてくれって言いましたからね?」という確認作業でしかないのだろう。悪くいうなら「万が一、事故に繋がってしまった時の逃げ道」というニュアンスなのかもしれない。
だからユーザー自身とコンタクトが取れて、ユーザー本人から「点検は不要だ」という声が聞ければそれで満足であり、その時はコンタクトセンターのスタッフが、エラーの消し方を教えてくれるそうだ。
点検を依頼するのであれば、然るべきプロの修理人がきて点検をし終わった後で、表示を消してくれることになる。
最後に
初めて見たという場合だと焦ってしまうかもしれないが、エラー888とエラー88は一定の使用年数を迎えた給湯器全てで表示されるエラーなので心配いらない。
個人的には「次壊れたらもう買い替える」と腹を括って点検をスルーしてもいいと思っているが、少しでも不安な要素があるならこの機会に点検を受けてみるのもいいかもしれないな。ぜひ、参考にしてくれ。