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給湯器のグレードや価格の違いで何が変わるかを簡単に説明する

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給湯器のグレードや価格の違いで何が変わるかを簡単に説明する

鈴木設備社長の鈴木だ。

給湯器に限らず車やパソコンスマホ、パソコンなど何でもいいのだが「高い物と安い物の差がイマイチ分かりにくい」ということが結構ある。ただ漠然と「高い物の方が性能がいいことは何となく分かる」という感じで、それが自分にとって必要な機能かどうかということは、ある程度自分で調べていかないと理解できないことが多い。

車なんかだと内装の豪華さや乗り心地などにも関わってくるだろうが、給湯器の場合は「高い給湯器の方が肌に良いお湯が作れる」などの性能差は基本的には無いため、金額差やグレードの差がどこにあるのか予想もできないという人は少なくないだろう。

今回は「給湯器のグレードや価格の違いで何が変わるか」について簡単に説明していこうと思う。

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給湯器の主なグレードの違い

燃焼能力の差

まず第一に挙げられるのが燃焼能力の差だ。簡単に言うと「一度に作れるお湯の量」と考えてもらえるといい。お風呂にお湯を貯める場合は大体200リットル前後のお湯を必要とするが、これを満たすのに必要な時間が異なる。

まずはガス給湯器の場合を例に説明しよう。ガス給湯器の家庭用は主に3種類の燃焼能力があり、それぞれ「24号/20号/16号」となっているのだが、それぞれを文章で定義付けすると以下のようになる。

  • 24号:水温+25℃のお湯を1分間に24リットル出湯する能力
  • 20号:水温+25℃のお湯を1分間に20リットル出湯する能力
  • 16号:水温+25℃のお湯を1分間に16リットル出湯する能力

ちなみにこれはあくまで家庭用給湯器の種類だ。瞬間湯沸かし器やバランス釜なんかだと10号以下、あるいは10号前後だったりするし、ホテルや老人ホームの浴場用などになれば50号などの燃焼能力の給湯器も存在する。

当然ながら号数が高いほど本体価格も高くなるため、家庭用給湯器の値段で言えば「24号>20号>16号」ということになる。ちなみにこれら3パターンの具体的な金額差については以下の通り。

  • 24号:357000円(税抜)
  • 20号:335000円(税抜)
  • 16号:307000円(税抜)

※ノーリツ製のGT-〇〇51AWX-FF-2 BLの本体価格を例に表記

カタログなんかには「4人家族は24号がぴったり」などと説明されているケースが多いが、基本的に4人家族でも16号を使っている家庭はたくさんあるし、それで慣れているのなら不便も感じないのではないかと思う。

ただし16号と24号でそこまで大きく金額が変わらないこと(メーカー希望小売価格で5万円程度の差なら、値引き後は2万円以下の差になることが多い)、グレードダウンする場合は煙突のサイズが変更になったりして、本体が安くなった代わりに作業料が高くなってしまうケースなどもあるため、これまで24号を使っていたユーザーが目先のお金に囚われてグレードダウンすることはおすすめしない。

そして石油給湯器にも燃焼能力の差が設けられている。石油給湯器の場合は号数ではなく、○万キロカロリー(あるいはキロワット)という差が設けられていて、家庭用は3万キロか4万キロだ。これも燃焼能力が高いほうが本体価格も高いものの、ガス給湯器と同じでそこまで大きな差はない。

ガス給湯器の号数の違い|4人家族は24号が最適って本当?

石油給湯器の燃焼能力は高い方がいい?4万キロと3万キロの違い

エコタイプかそうでないか

給湯器にはエコタイプとそうでない機種がある。エコタイプは燃費効率が良く、最近は主流になってきているタイプだ。普通に考えるとエコタイプは初期費用が高いような気もするが、実際にはそこまでの価格差はない。ただし「塵も積もれば~」ということもあるし、何より「エコタイプに力を入れている業者に頼むかどうか」という部分にも差が出てくるだろう。

ちなみに従来型からエコタイプに変更するという場合、新たに配管を施工しなければならない問題が出てきたりするため、工事費は幾分か高くなることが多い。

これを嫌ってエコタイプではなく従来型にこだわるユーザーもいるが、ガス給湯器のエコタイプ(エコジョーズ)なら、年間で数万円のガス代が節約できると算出しているメーカーがほとんどであるため、色んな角度からシミュレートすることをおすすめする。

エコジョーズって故障しやすい?|エコジョーズのデメリット

湯張り機能などの有無

ガス給湯器は基本的にお湯張り機能が搭載されているが、石油給湯器の場合はお湯はり機能がない機種もまだまだ人気が根強い。

また、お湯はり機能にも「フルオートと単なるオート」という2つの差が設けられていたりするし、何よりお湯はり機能があるものと無いものの金額差はかなり大きいと言える。ちなみにフルオートとお湯はり機能が無い機種の本体価格を比較すると、メーカー希望小売価格で7万円~10万円くらいの金額差になるのではないだろうか。

鈴木社長
鈴木社長

湯はり機能はあった方が絶対に便利だし、追い炊き配管内の衛生面でも非常に優れており、金額差の価値は十分に得られるはずだ。

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給湯器の場合「グレードの高い物=使いやすい」とは限らない

車に置き換えて考えてみるとよくわかるが、スピードが速い車が万人にとって乗りやすい車とは言えない。給湯器の燃焼能力においても、高いからと言ってどんなユーザーにとっても使いやすいというわけではないだろう。

基本的には一度に作るお湯の量が必要になった時に便利さ・不便さを感じることが多いから、誰かがシャワーを浴びている時に台所でお湯を使う機会があるかどうかでも変わってくる。

家族の人数が多ければ同時にお湯を使う機会もあるだろうし、お湯が出る蛇口の数なども関係してくるはずだ。このあたりを踏まえて燃焼能力などを検討してみてはどうだろうか。

ちなみにグレードアップに関してはそこまで神経質になる必要はないが、グレードダウンを検討する場合「今後10年前後に渡ってその給湯器と付き合っていく」ということを念頭において検討してほしい。

鈴木社長
鈴木社長

もし「前の機種と比べて不便になった」と感じてしまうようなことがあれば、そんな気持ちをこの先10年間に渡って感じ続けることになるわけだから、基本的には現状維持かグレードアップをおすすめしたい。

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最後に

今まで24号のガス給湯器を使っていて、これを20号に変えたからと言って不便さを感じるというユーザーはほとんどいないのではないかと思う。実際にそこまで大きな差はない。

ただし、万が一不便さを感じてしまったという場合に、それは今後ずっと付きまとってくる問題であるという点は理解してほしいと思う。号数をちょっと下げたくらいでは金額的にもそこまで節約はできないだろうし、何よりも後悔先に立たずである。ぜひ、参考にしてくれ。