石油給湯器の不完全燃焼の原因になる要素|灯油ボイラーのにおい、音

 

すずき設備社長の鈴木だ。

弊社のある東北地方では、石油給湯器(灯油ボイラー)のユーザーが非常に多く、秋口~冬にかけて点検してほしいという依頼が多い。こういう時に注意深く観察するのが「燃焼状態」だ。

 

しかし給湯器は外から燃焼状態を確認することが出来ないため、一般ユーザーが燃焼状態を目で見て点検することは難しい。もし故障の前兆があるのであれば、一刻も早くに確認したいという人は多いのではないだろうか。

以下では「石油給湯器の不完全燃焼の原因になる要素|灯油ボイラーのにおい、音」というテーマで進めていく。ユーザーでも気付ける不完全燃焼のヒントなどを紹介しよう。

 

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石油給湯器の不完全燃焼の原因になる要素

 

経年劣化によるバーナー能力の低下

石油給湯器は直圧式かセミ貯湯式かで機器寿命・耐用年数が少し変わってくるが、基本的には「石油給湯器の寿命=7年~10年」である。4人家族で毎日ふろを沸かして追い炊きを2~3回するというライフスタイルなら、7年で壊れてもおかしくないくらいの使用量になるだろう。

石油給湯器の寿命と耐用年数を多くのユーザーが勘違いしている事実

 

特にバーナーの経年劣化は徐々に進行していくことが多く、石油給湯器の不完全燃焼の原因に繋がってしまうケースが多い。

においや音でユーザーが違和感を感じることも少なくないが、蛇口から出てくるお湯の温度からバーナーの経年劣化を見抜くことは難しいため、定期的にボイラーをチェックするという習慣がないとバーナーの経年劣化に気付くということは難しいのではないかと思う。

 

排気閉塞、酸欠状態による燃焼

石油給湯器は灯油を燃料にしているため、徐々に熱交換器には燃えカスが付着してしまうことがほとんどだ。これが一定量を超えると、スス詰まりが原因の不完全燃焼を起こすことに繋がってしまう。

ススが詰まってしまうことで排気が出ていきにくくなってしまい、燃焼させるための酸素が十分に確保できず、余計にススが詰まってしまってバーナーが故障してしまうケースも珍しくない。この場合だと「熱交換器+バーナーの交換修理」となり、機種によっては10万円弱の修理になってしまうかもしれないな。

 

こういう状態にならないためにも、給湯器の設置場所は簡単なチェックでいいから、毎日確認するのが望ましい。煙突があるタイプなら、その煙突が潰れていないかどうかもチェックするといいだろう。

あとは燃焼している時に「黒煙がないかどうか」を見ることも重要だ。ニオイに関しては、石油を燃料にしている以上どうしても灯油のニオイが出てしまうため、よほど「焦げ臭い、異常なほど煤臭い」という状況でなければ、そこまで不安視しなくてもいいように思う。

給湯器からの黒煙を発見したら早急に修理依頼をするべき理由

 

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石油給湯器が不完全燃焼しているかどうかの判断方法

煙の色は正常かどうか

 

まずは煙の色をチェックしてもらいたい。

  • 黒煙:不完全燃焼の可能性大
  • 白煙:燃料系統に不具合がある可能性あり

 

黒煙の場合は、ほぼ不完全燃焼であることが確定するうえに外壁の汚れ等の二次被害にも繋がりかねないから、早急に対応することをおすすめする。

ちなみに「白煙」というケースもあって、「変なニオイがして白い煙が出ている」という場合だと、燃料系統に不具合が出ている可能性が高い。例えば灯油タンクに水が溜まっていて、ボイラーの燃料通路部に水が入り込んでいる場合などである。

ちなみに「寒い時期に煙突を見たら白い煙が出ていた」という場合、吐く息が白くなるのと同じケースで煙が白くなっているという場合は問題ない。

 

音は極端に大きくないかどうか

 

「石油給湯器の動作音が大きくなった」とユーザーが違和感を感じたケースでは、給湯器内部で不完全燃焼が始まっていたというケースも珍しくない。毎日利用しているものだから、ふと違和感を感じた時にはプロに点検してもらった方が安心だろう。

不完全燃焼に繋がる音と言えば、バーナーの燃焼音かファンモーターの動作音が代表的で、特にファンモーターに異常がある場合は明らかに音が大きくなることが多い。

 

原因としては「給気、排気の通り道に障害物がある」とか、ファンモーター自体の経年劣化という可能性が高く、煙突から鳥や虫が侵入してきて排気閉塞に繋がっているケースも。

このような場合であれば、早急に気付いたかどうかが命運を分けると言っても過言ではなく、すぐ気が付けば障害物を除去するだけで直ったりもするから、違和感を感じたらとにかくすぐに修理を検討してもらいたい。

 

スス臭いにおいがしないかどうか

素人判断で「排気のニオイから石油給湯器の燃焼不具合を見抜く」というのは難しいのではないかと思うが、仮に不完全燃焼がかなり進行しているという状況であれば、尋常じゃないレベルのスス臭さを感じるはずだ。

あとは排気口(煙突)周辺にススが堆積していないかどうかも、重要なチェックポイントである。特に煙突の先は格子状になっていて、そこにススがかなり蓄積しているようであれば、不完全燃焼になっている可能性が非常に高くなってくる。

 

灯油タンク、ホームタンクに水は混じっていないか

 

意外と見落としがちなのが「灯油タンク、ホームタンク」の存在だ。こいつが原因で給湯器が壊れてしまうケースも少なくないのだが、これが分かっていないと何も考えずに給湯器を交換して、新品の給湯器がまたすぐ壊れてしまうということになりかねない。

特に灯油タンクの中は結露して水が溜まってしまうことが多いため、定期的なメンテナンスが必要だし、給湯器交換の都度とは言わないまでも交換が必要な家庭用設備である。

 

多くのホームタンクには下部にフィルターが装着されているだろうから、ここを目で見て錆びていないかどうかを確認するといい。もしこれが錆びているようだと、給湯器やストーブ側に水が混じり込んでしまい、機器内の部品の故障に繋がってしまう。

給湯器やストーブにもストレーナはあるが、あまりにも水が多いと完全に防ぐことが出来なくなり、本来なら灯油しか通らない部品に水が入り込んでしまうことで故障してしまうという流れだ。

石油給湯器ユーザーはホームタンク(灯油タンク)の整備を怠るな

 

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最後に

ニオイや音など、普段から気を配って観察していれば違和感を感じ、故障の前兆を見抜けることも少なくないが、人によっては「ボイラー室があって、そこは滅多に開けない」とか「外に給湯器が設置されていて、見ることはほとんどない」ということも多いのではないだろうか。

神経質な人だと「なんか音が大きい気がする」と思っても、気のせいだったりするケースもあると思う。そして、それが明らかにおかしいと気付けるような状況になってしまうと、既に手遅れだったりするわけだ。

 

確かに業者を呼べば、それだけで5000円前後の出張点検料を取られてしまってバカバカしく感じてしまうかもしれない。しかし、そのおかげで「もしかしたら数万円の部品を交換しなきゃいけなかったかもしれないけど、結果的に安く直せた」という人がいることも覚えておいて欲しい。

毎日使用しているものだから、ユーザーが感じる違和感は直感として間違ってないことが多いと思うぞ。ぜひ、参考にしてくれ。

 

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