すずき設備社長の鈴木だ。
給湯器から水漏れしていると、いち早く修理しなければならないと考えるユーザーが大多数だと思う。しかしどこに修理依頼をすればいいのか分からないという声は少なくない。
それに弊社でも「給湯器から水漏れしている」と言われて訪問したら、給湯器本体からではなく給湯パイプからだったり、給湯器外のパイプ接続部からの水漏れだったりと実に様々である。
以下では「給湯器から水漏れがある時、どこに連絡するのが正解」について解説するので、ぜひ参考にしてほしい。
修理依頼する前にまず確認すること
まずは給湯器への入水を止める
給湯器から水漏れしているのであれば、まずは給湯器への入水を止めて給湯器本体の電源プラグを抜いて欲しい。給湯器内部で基盤などの電装部に水が掛かってショートしたり、漏電したりするのを防ぐためである。
給湯器への入水を止めるには、多くの現場で給湯器付近にバルブがあると思うからそれを閉めてもらえればいいのだが、場合によってはバルブが設けられていないケースもあるし、ボタン式装置の氷止めがあるケースもある。
いずれにしても「台所でも風呂場でも、どこかのお湯側の蛇口を開いて液体が何も出てこない状態」にするのが望ましい。
どうしてもわからないなら電源プラグを抜くだけでもいいが、入水を止めない限り水道料金は掛かってしまうから早急に対応することをおすすめする。
どこからの水漏れかを確認する
全然詳しくない人の場合、とりあえず給湯器の近くから水漏れがあると「給湯器から水漏れ」と言ってしまいがちなのだが、筆者のような設備屋からすると「給湯器から水漏れ→給湯器内部から水漏れ」と思ってしまう。
給湯器のフロントカバーを開けなければ水漏れ箇所を特定できないという場合は、特定するのは修理業者の役目だからユーザーがそこまでする必要はない。しかし、給湯器の内部か外かの判断はしっかりしてほしい。
ちなみに給湯器内部の場合なら給湯器メーカーでなければ修理するのは難しいが、給湯器外の場合ならメーカーでなくても設備屋・水道屋なら基本的には対応可能だ。
水漏れの修理依頼をする
どこから水漏れしているかで依頼先は変わる
- 給湯器内部→給湯器メーカー
- 給湯器外部→設備屋・水道屋ならどこでもOK
給湯器内部からの水漏れに対応できるのは、給湯器メーカーだけである。なので「最短で対応してほしい、中間マージンを取られたくない、お世話になっている業者がいない」というような場合には、給湯器メーカーに電話して修理依頼するといいだろう。
給湯器メーカーの連絡先は取扱説明書に記載がある。説明書がないならネットでメーカーのサイトに飛んでもいい。ちなみにメーカーのサイトならネット上でも修理申し込みできるぞ。
一方で給湯器外部からの水漏れの場合、給湯器メーカーじゃなくても対応が可能な場合がほとんどだ。もしこれが取付から1年以内とかであれば施工ミスの可能性もあるため、給湯器を施工してくれた業者に依頼するのが最も良いケースであることが多いぞ。
給湯器外からの水漏れの場合の注意点
給湯器内部からの水漏れでメーカーに依頼する場合は、給湯器内部のどこから水漏れしているかによって明確な料金基準があるし、そもそもメーカー以外に頼むという選択肢が無いから問題ない。しかし、給湯器外からの水漏れの場合は特定の業者が存在しないため、業者によって料金体系が変わってくる。
知り合いの業者がいるならそこに依頼してもいいが、知り合いがいない場合は悪徳業者に引っかからないためにも、複数業者から見積もりをもらうことをおすすめする。
設備屋・水道屋の探し方
当ブログで紹介しているのは水110番というプラットフォームだ。ユーザーの住んでいる場所に近い業者を見繕って手配してくれるため、スピード対応に定評があるのでおすすめしたい。もちろんキャンセル費用や見積もり費用は無料だ。
その他の水道業者の探し方としては、各自治体のホームページで「水道局指定業者」を探してもらい、自分の家に近いところから2社~3社に依頼するのがおすすめだ。
水道局指定業者は自治体から認可を受けている業者のため、詐欺に遭う可能性はグッと減らせるだろう。
水道局指定業者の中にも様々な方針の会社があり、見積もりだけなら出張料が発生しない所もあれば「キャンセル費用は発生する」という会社もあるから、電話する時点で見積もりや出張料について聞いておくことをおすすめする。
一部例外について
浴槽の循環口からの水漏れ
上の方では「給湯器外の水漏れはどこの業者でも問題ない」と書いたが、浴槽の循環口からの水漏れの場合は注意が必要だ。
この場合の多くは「給湯器内部のお湯張り用の部品が故障して水漏れしている」という症状になるため、給湯器メーカーでなければ修理できないケースが多い。
循環口からの水漏れ、朝に浴槽が溢れている場合は湯張り電磁弁の故障
貯湯式給湯器の安全弁からの水漏れ
貯湯式給湯器を使用している場合、給湯器の外部に安全弁や減圧弁が設けられているケースがある。ここから水漏れしている場合も注意が必要だ。
この場合は給湯器の故障ではなく、家庭内のどこかの水栓から水が逆流している可能性があり、この場合は水栓の方を直してやる必要がある。もちろん給湯器の部品(減圧弁や安全弁)が故障している可能性もあるため、一概には言えない。
詳しくは別記事に書いているため、該当する読者はそちらを参考にしてほしい。
石油給湯器の安全弁(逃し弁)から水漏れしてくる場合の原因と修理費用
最後に
水漏れは放置すればするほど水道料金も増えてしまうし、早急に対応してほしい。もし水漏れしながらも給湯器が使用できたとしても、使用しない方がいいだろう。
場合によっては排気閉塞を起こしてしまう可能性や、余計な部品まで故障してしまうことが考えられるため、なるべく早めに対応することをおすすめする。ぜひ、参考にしてくれ。