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ガスコンロの「手を離すと火が消える」という故障の原因と対策

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ガスコンロの「手を離すと火が消える」 この症状の原因と対策

すずき設備社長の鈴木だ。

ガスコンロを長く使用していると「最初の点火はうまくいくのに、その後に手を離すと火が消えてしまう」ということが出てくる。

この症状はガスコンロの故障の中でも特に多く見られる症状で、ほとんどは簡単に直せる部類の修理なのだが、バーナーが3口あるなら今は1箇所でも「今度はこっちが故障した…」というように、立て続けに不具合が出てしまう可能性があるから注意したい。

しかしガスコンロの故障とは限らず、ユーザー側の簡単な処置で直る場合もあるから、本記事を読んで色々試してから修理業者を手配しても遅くはないだろう。以下では「ガスコンロの「手を離すと火が消える」という故障の原因と対策」について解説するので、ぜひ参考にしてほしい。

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ガスコンロの「手を離すと火が消える」という故障の原因と対策

対策

火は付くが、手を離せば火が消える

ハッキリ言って、ガスコンロの故障で1番多いのがこれじゃないかと思う。昔ながらのツマミ式で説明すれば、押して回転させたら数秒待ってから手を離すという操作をしていることだろう。

ボタン式についても同様で、ボタンを押して火がついたらちょっと待ってから手を離すのが基本だ(最近の機種なら、押してすぐ離しても大丈夫な機種も多いが)。

本来であればこれで火が付いたまま保持するのだが、手を離すと火が消えてしまうという症状がある。逆に考え方を変えると「手を離しさえしなければ普通に使える」という症状だ。まぁ手を離せない時点で、普通に使えると言ってもいいのかどうかは微妙だが…。

ちなみにこの症状が出る時は、全部のバーナーが一気に故障するということは考えにくい。「どこか1箇所がそういう症状になる」ことが多く、他の箇所は問題なく使用できることが多いだろう。1番最初に不具合が出る箇所は、高火力バーナー(1番使用頻度が高いバーナー)であることがほとんどだ。

熱電対(サーモカップル)が故障している可能性

ガスコンロのバーナー付近を注意深く観察してみると、火が当たる部分に金属部品があると思う。これは熱電対(サーモカップル)と呼ばれ、ここに火が当たると電気が流れるという仕組みだ。流れた電気はそのまま別の部品の制御に向かうのだが、これが壊れていて電気が発生していないというケースが考えられる。

あとはバーナーキャップ部分に汚れや詰まりがあって、熱電対に火が当たっていないというケースがある。この場合だと熱電対に火が当たっておらず電気が発生していないため、手を離すと火が消えてしまうという症状が起きる。

まずはバーナーキャップなどに目詰まりが無いか、火は均等に正しい形で出ているか、熱電対にしっかりと火が当たっているかを確認してくれ。

鈴木社長
鈴木社長

吹きこぼしなどが原因で、サーモカップル部分だけ火が出ていないというケースも少なくないから、まずはバーナーキャップをチェックするのがおすすめだ。

ガスコンロのバーナーキャップの手入れ|取り外してガシガシ掃除OK

マグネット(器具栓)が故障している可能性

1番多いのはマグネットの劣化・故障だ。先ほど熱電対と呼ばれる金属部品が、電気を発生させると説明したが、その電気の流れ着く先はこのマグネットである。

マグネットという名称からもピンとくる人が多いと思うが、その名の通り磁石を指す。本来であればツマミを押した時、あるいはボタンを押した時にガス通路部が開いて火が付く。この時の動作は磁石を押しているという感覚だ。

そこに熱電対からの電気が流れてきてマグネットが吸着し、手を放してもガスが出続けるという仕組みになっている。つまりマグネットが劣化していて磁石としての役割を果たしていないと、手を放しても吸着することができず、ガス通路部を遮断してしまい火が消えてしまうというわけだ。

つまりマグネットが故障・経年劣化している場合は、手を離さない状態(自力でガス通路部を開けっ放しにした状態)だと、普通に使用できる状況になることが多い

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ガスコンロの「手を離すと火が消える」という症状の修理費用

修理費用

多くの場合で20000円以内の修理

熱電対が悪いのか、あるいはマグネットが悪いのか。修理スタッフの考え方にもよるが、一気に両方を交換するという修理スタッフもいる。そして基本的にはマグネットだけを交換したりはせずに、もっと大きいブロック部品で交換するケースが多い。

ただしこれはボラれているとかそういうことではなく、ガス通路部を分解することのリスクを考えたうえでの行動であるから安心してくれ。ガス通路部を下手に細かく分解してしまうと、ガス漏れしてしまうリスクも高まってしまうため、通常は「分解する場合は最低限にとどめる」というのが基本的な考えだ。

いずれにしても、多くの場合でどちらが悪くても15000円前後の修理になるだろう。マグネットをブロック部品で丸々交換しても20000円くらいのはずだ。

火が付く箇所の数だけリスクがある

そして修理をすると決めた場合に忘れないで覚えておいて欲しいのは「火が付く箇所の数だけ、同様の故障が発生する可能性がある」ということだ。

マグネットや熱電対が経年劣化した場合、今回は右バーナーを直したとしても今度は左バーナーで同様の故障が起きる可能性があるし、小バーナーやグリル部でも同様の故障が起きる可能性は否定できない。

1箇所なら20000円以内で直せても、これを4箇所も直すことを考えたら思い切って新品のガスコンロに交換した方が安心できるというケースも少なくないだろう。

特に「手を離せば火が消えてしまう」という症状の大多数は経年劣化の典型的な症状になるため、修理の際は「別の箇所も同様の不具合が起きる可能性が高い」という部分も考えながら検討してみて欲しい。

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最後に

手を離せば火が消えるという症状は、1番良く使うバーナー部分で発生することが多い。非常に多い故障内容であるし、これが発生したら劣化が始まってると思った方がいいだろう。

しかしこれが原因で直ちに使えなくなるということもないため、修理してもいいし、そこは諦めて別バーナーで騙し騙し使うというのもありだ。ぜひ、参考にしてくれ。