すずき設備社長の鈴木だ。
給湯器は定価こそ高いが、本当に安い業者に依頼すると物凄く安くなることも珍しくない。
特にインターネットで検索してみると分かると思うが、一般の人でも機械は簡単に安く手に入れることができる。
石油給湯器を通販やオークションなんかで購入し、取付は自分で行うという場合、市場価格よりも遥かに安く仕上げることができるだろう。
問題は「それが自分にできるかどうか」という部分ではないだろうか。
今回は「給湯器の交換・取付作業は素人にも可能なのか?」について解説していく。
DIYが得意なら十分に可能
ハッキリ言って素人にできるかどうかと言われれば、人によるとしか答えようがないわけだが…。
石油給湯器の屋外タイプであれば、特に難しいことは無いと思う。
注意点としては「配管接続部のパッキンは交換すること」くらいだ。
あとは配管が古すぎる場合などに「地中で配管がもげないように注意する」などの重要事項がある程度で、DIYが得意だと自負している人なら問題なくやれると思う。
準備する工具としては、最低限だとドライバー、モンキーレンチ×2くらいだろうか。
あとは設置状況によってプライヤーなども必要になるかもしれないが、その辺は状況に応じて用意する必要がある。
屋内タイプは注意が必要
屋外タイプなら水漏れしても被害はそこまで広がらないだろうし、作業スペースも広いから作業もしやすいだろう。
問題はこれが屋内タイプである場合だ。
屋内タイプの場合だと屋外タイプの給湯器とは違って「排気筒」を付けなければならない。
これが強制排気方式なら適度な長さに自分でカットする必要が出てくるのだが、多くの人はステン製の煙突をカットできるようなハサミは持っていないだろう。
そして強制給排気方式なら原則としてカットすることができないため、現場の状況を見てちょうどいいサイズの排気筒を選定する必要がある。
ここが初心者にはかなり難易度が高い。
ガス給湯器はやめておけ
石油給湯器の場合は万が一灯油漏れをしても、目で見れば漏れている箇所が分かるし、灯油のにおいでも気付くことができる。
しかし、ガスとなるとそう簡単にはいかない。それにガス配管の施工には資格が必要だ。
当社でも新人教育で石油給湯器の取付は新人にやらせることも少なくないが、ガス給湯器に関しては必ずベテラン社員に任せるようにしている。
そしてガス給湯器で屋内タイプとなると、排気筒も相当厄介になってくるため、初心者にはおすすめしない。
多くのユーザーが「多少のお金を払ってもプロに依頼した方が良かった」と後悔することになるだろう。
石油給湯器交換のポイント
- 配管接続部分にはパッキンを忘れずにいれること
- 外置きの場合はオイル通路部を銅管で施工すること
- リモコン線を床下に落とさないこと
- 風呂リモコンはコーキング処置すること
- 排気のショートサイクルに気を付けること
簡単に給湯器交換のポイントをまとめてみた。
パッキンの入れ忘れくらいなら後から入れれば問題ないが、リモコン線を床下に落としてしまった場合などは、大きく手間が増えてしまうため気を付けたい。
それからメーカーの施工説明書にはもしかすると「風呂リモコンにコーキングは不要だ」と書かれていたかもしれないが、コーキングをせずに水が入って壊れた現場を何件かみたことがある。
強いこだわりが無いのであれば、防カビ材入りのコーキング処置を施しておくのが無難だろう。
あとは給湯器を変に囲ってしまうと排気が出ていけず、給湯器が排気を吸って燃焼してしまうショートサイクルと呼ばれる現象が起こる。
これが起こるとすぐに煤詰まりを起こしてしまい、メーカー保証も聞かなくなるので注意してくれ。
最後に
何度も言うように、自信がある人なら石油給湯器の屋外タイプなら問題ないだろう。
簡単に言えば「配管を全部外して、新しい機械に入れ替えるだけ」だ。
始めてやる場合は決して簡単な作業ではないが、DIY好きにはたまらない手応えが感じられると思う。ぜひ、参考にしてくれ。