給湯器で「お湯は出ないが水は出る」という不具合の原因と解決法

 

すずき設備社長の鈴木だ。

給湯器の不具合の中に「お湯は出ないが水は出る」という症状がある。お湯側の蛇口を開けても何も出てこないのか、あるいは「お湯側を開けても水、水側を開けても水」なのか…。

 

凍結という現象がほぼ起きない地域なら問題ないが、もし寒い地域に住んでいるというユーザーが修理依頼をする場合は、「現在の症状を詳しく説明する」ということを心掛けてほしい。

以下では「お湯側の蛇口を開けても水しか出ない、水側の蛇口からは水が出る」という症状についての原因と対処法について解説していこう。

 

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お湯が出ないのは全箇所の蛇口かどうか

多くの家庭では、お湯が出る箇所というのは複数存在すると思う。平均的に見れば「台所、ふろ場、洗面所」の3箇所くらいはあるだろう。

これらすべてのお湯が出る場所で、お湯が出ないという症状が確認できるのかどうかが重要だ。あるいは「シャワーが顕著に冷たくて、台所はいくらかマシ」というような、場所によって症状にムラがないかどうかも併せて確認して欲しい。

 

「お湯が出ない」という症状には、考えられる原因が幾つか存在する。

  • 給湯器本体でお湯が作れていない
  • 給湯器本体で作ったお湯を蛇口が悪さをして冷たくしている
  • お湯側の回路に水が流れ込んでいる

 

この時、真っ先に疑いがちなのは1番上の「給湯器本体でお湯が作れていない」というケースだが、この場合だと全ての蛇口で同じ症状になる。

つまり「ここの蛇口はいいけど、ここの蛇口はダメ」ということは起きないから、まずは「全てのお湯が出る箇所で、同様の症状が出ているのかどうか」を確認してくれ。

 

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状況別の不具合の原因と解決法

全ての蛇口でお湯が冷たい(ぬるい)という場合

全ての蛇口で同様の症状が確認できる場合は、給湯器本体内の温度調整の部品が故障している可能性が高い。

実は給湯器本体では、リモコンで設定した温度のお湯を作っているわけではない。設定温度以上の火傷してしまうような熱いお湯を作り、そこに水を混ぜてリモコンの設定温度になるように温度調整するという仕組みになっている。

 

当然、リモコンの設定温度になるように水を混ぜている部品があるのだが、こいつが故障していると「余計に水を混ぜてしまう」ということが起こり、設定温度よりもぬるい(あるいは冷たい)温度になるということがある。

ちなみにこの部品が悪い場合、エラーを出すとは限らないから厄介だ。

 

一昔前の給湯器では、この手の温調不具合が非常に多かったが、最近はあまり聞かなくなった。

 

シャワー水栓だけなど、特定の蛇口だけが冷たいという場合

これは非常に多い内容で、「台所は普通なんだけど、シャワーだけが冷たい(ぬるい)」という症状だ。

現場によって状況は異なるが、設定温度に対して2℃~3℃しか違わないものの「身体全体で受けるから、温度の低さに対して敏感になっている」という場合もあるし、「10℃以上低いお湯が出ていて、有無を言わさずに冷たい」というケースもある。

 

 

もしシャワーだけがぬるくて、上記画像のような温度調整できるサーモが搭載されているタイプのシャワーを使っているのであれば、赤丸部分を目一杯H側に回してみるとどうだろうか。

多くの家庭では、ここは好みのシャワーの温度(平均的には42℃くらいだろうか)に目盛りを合わせていると思う。ここをHにするということは、給湯器のお湯をそのまま出湯するという意味だ。

 

この温度調整部分が悪くなると「シャワー水栓だけ温度調整が上手くできていない」ということが起こるため、Hにしてやって給湯器から送られてきたお湯に一切の水を混ぜなければどうなるかという意味である。

もちろんこれをやっても、逆止弁などが壊れていれば意味がないケースもあるが、これで改善するようであれば「シャワーで浴びたい温度のお湯をリモコンで設定して、シャワー水栓はHで固定」すれば、修理せずに普通に使うことも可能だ。

 

ちなみによくある不具合の1つに「洗濯用水栓から水が逆流している」というケースがある。

寒い時期になって、冷たい洗濯物を触るのが嫌だというケースもあるだろうし、生活の知恵で「ぬるま湯の方が汚れが落ちやすい」ということで、水じゃなくてお湯で洗濯をしている家庭もあるだろう。

 

これが原因で蛇口のお湯を冷たくしているケースがある。このような場合は、洗濯用の蛇口を閉めて、お湯の温度に変化があるかどうかを見てほしい。

詳しくは以下の記事を読んでみてくれ。

 

 

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寒い地域の冬ならまずは凍結を疑え!

本記事の冒頭でも軽く触れたが、給湯器の不具合の内容を伝えることもそうだし、日本語というのは非常に難しい。

「お湯が出ない」と言われて現場に行ってみたら、こっちは「お湯が出ない=お湯じゃなくて水が出る」と思っていたのに対し、実際は「お湯側の蛇口から液体自体が出てこない」という症状であることが結構多い。

 

これは寒い地域の冬なら、ほぼ間違いなく凍結だ。

現場によっては「蛇口の水側からは水が出るのに、お湯側だけが凍ることってあるの?」という感じで驚かれることがあるが、水側よりもお湯側の方が凍るケースは多いぞ。

 

ちなみに寒い期間でなければ、給湯器の入水フィルターが詰まっている可能性がある。入水フィルターの掃除方法は取扱説明書に記載があるから、確認してみてくれ。

そして凍結が考えられない時期で水側も何も出てこないのであれば、近くで水道管工事をやっていて断水していないか確認することをおすすめする。

 

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最後に

多くの読者は大丈夫だと思うが、まず真っ先に確認すべきは「電源が入っているか/燃料が枯渇していないか」などの基本的な部分だ。

「エラーが出ている」という場合は、そのエラーが原因で温度調整できていない可能性がある。

 

実際に弊社にも「お湯は出ないが水は出る」という依頼内容が多々寄せられるが、給湯器そのものに原因があるケースは意外と少ない。

大体がシャワー水栓のサーモ不具合だったり、洗濯用水栓から水が逆流しているだけだったりするぞ。ぜひ、参考にしてくれ。

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