すずき設備社長の鈴木だ。
「風呂の自動湯張りが途中で止まる」という故障で困っているユーザーをよく見るが、このうちの3割程度は簡単に解決する場合がある。
残りの7割は部品自体が故障していて修理をしないとどうにもならない場合だが、3割ほどの確率で「自分が何とかできる可能性が残されている」と思ったら、修理業者を手配する前に自分でやらなきゃ損だろう。
以下では「風呂の自動湯張りが途中で止まる時に試したい湯量リセット・水位リセットのやり方」について解説するので、ぜひ参考にしてほしい。
湯量リセット・水位リセットのやり方
使用している給湯器がフルオートかオートかを把握する
まずは自身が使っている給湯器がフルオートなのかオートなのかについて確認してみて欲しい。ちなみに湯張り機能があるならフルオートかオートのどちらかになるのだが、これがもし「どちらなのか分からない」という場合は非常に困る。
というのは、取扱説明書を見てくれと言いたいところだが機種によってはフルオートとセミオートの取扱説明書が一緒ということもあるからだ。
給湯器本体を見てもらえれば品番が書かれているはずだが、フルオート/オートをFA/Aとそれぞれのアルファベットの頭文字で表現している場合もあれば、なぜかフルオート/オートがA/SAという表記になっているメーカーもあるから厄介だ。
ちなみにこれから説明する湯量リセット・水位リセットは、フルオートの給湯器のみで有効な策である。しかし、もしオート機種で行ってもそれが原因で壊れたりはしないため、万が一自身の使っている給湯器がフルオートかオートかが分からないというユーザーも、ぜひ試してみて欲しい。
湯量リセット・水位リセットをしてみる
もし使用している機種がフルオートで、自動湯張りの湯量が狂っているという場合なら「湯量リセット・水位リセット」で改善することがある。
これについて簡単に説明すると、フルオートは浴槽の湯量が減ったら自動的にたし湯したりする機能があるわけだが、常に「浴槽にはどれくらいのお湯が入っているか」を計算している。これが何らかの原因で狂うことがあり、そうなってしまった場合は浴槽を空にして湯量リセットをしてやれば誤差をリセットできるというわけだ。
ちなみにその湯量リセットのやり方についてだが、残念ながらメーカーと機種によってやり方が違うため、ここでは説明できない。しかし、そのやり方はしっかりと給湯器の取扱説明書に書いてある(リモコンが別売りの機種の場合は、リモコンの取扱説明書に記載)。
恐らく「お湯張りできるような状況にしてからリモコンの特定のボタンを押す」というものだと思うが、これに気付かずにメーカーに修理依頼をして高い出張点検料を取られてしまうケースが多いからダメ元でやってみてくれ。
ちなみに万が一「説明書を無くした」とか「説明書が押し入れの奥にあって探すのが面倒」というユーザーがいたら、各メーカーの公式ページでダウンロードできるから確認してみることをおすすめする。
関連記事給湯器の修理依頼をする前にまずは取扱説明書!無くしたらメーカーページからダウンロードできるぞ!
ちなみにすべての給湯器の湯量リセット・水位リセットがこれだというわけではないが、一例を以下に引用しておくから参考にしてほしい。
最後に
徐々に誤差が生じたパターンもあるし、浴槽内に水が入っているような状態で停電、ブレーカーが落ちたなどのケースでは湯量が狂うことがある。ユーザーはすぐさま故障だと思ってしまいがちだが、筆者の見る限りではこの湯量リセットで直るパターンも少なくない。
リセットの詳しいやり方は取扱説明書の「故障かと思ったら?」という欄に記載されているだろうから、修理を頼む前に試してみるべきだろう。ぜひ、参考にしてくれ。