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石油給湯器で直圧式かセミ貯湯式かで悩むユーザーへのアドバイス

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石油給湯器の選定 直圧式と貯湯式、どっちにする?

すずき設備社長の鈴木だ。

今回はタイトルにもあるように、石油給湯器を買い替えるユーザーの中で「直圧式にするか、それともセミ貯湯式にするか悩んでいる」というユーザーに向けてアドバイスを送ろう。

ガス給湯器なら瞬間湯沸かし器やバランス釜を含めてほぼすべてが直圧式だから、現時点での主流は間違いなく直圧式だと言える。一方で石油給湯器の場合は、地下水ユーザーならほぼ間違いなくセミ貯湯式を選択しているだろうし、ガス給湯器ほど直圧式に偏っているということは無い。

「シャワーの水圧は強くなきゃ絶対に嫌だ」という場合は直圧式をおすすめしたいが、セミ貯湯式にはセミ貯湯式のメリットが沢山ある。今回はそれを出来るだけ分かりやすく解説していこう。どちらにしようか悩んでいる石油給湯器ユーザーは、ぜひ本記事を参考にして欲しい。

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直圧式石油給湯器とセミ貯湯式石油給湯器の特徴

直圧式石油給湯器のメリット・デメリット|水圧が強くて便利な給湯器

セミ貯湯式石油給湯器のメリット・デメリット|安価で丈夫が特徴!

上記のリンクにそれぞれの特徴をまとめた。どちらも当ブログの別記事だ。両者の違いを簡単に説明すると「水圧が強い or 水圧が弱い」という差である。

それに伴って幾つかのメリット・デメリットがあるため、まったく区別が付かないという人は、上記リンク先の記事を読んでくれると嬉しい。もちろん以下でも解説している。

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給湯器本体の価格で悩むのは勿体ない

給湯器本体の金額差ってどこで差が出る?

給湯器のカタログを見たことがあるだろうか?かなりの種類の給湯器が大量に掲載されているのだが、一般ユーザーからしたら見た目的にも区別が付かないだろう。

直感的に全体的なフォルムや金額を見比べることになるだろうが、多くの人が「高い給湯器と安い給湯器の区別がつかない、差が分からない」のではないだろうか。

  • 燃焼能力が高いか低いか
  • お湯張り機能があるかないか
  • 直圧式かセミ貯湯式か

色んなパターンがあるから一概には言えないが、基本的には上記に挙げたような違いによって、金額の高低が分かれている。燃焼能力が高いものやお湯張り機能があるものの方が本体価格は高い。

本体価格は直圧式>セミ貯湯式

直圧式とセミ貯湯式において、同程度の燃焼能力を持った給湯器同士を比べると、直圧式の方が本体価格は高い傾向にある。しかし、ここの金額をケチってセミ貯湯式にするという判断はおすすめしない。なぜなら給湯器は毎日使用するものだからだ。

ユーザーの中には「そんな贅沢品はいらない」という人もいるが、これは贅沢品ではなく生活必需品の部類だ。贅沢品は要らないと言って、洗濯機を買わずに手洗いしている人間がいないのと一緒だな。

ハッキリ言って利便性の面から言えば、断然直圧式給湯器の方が使い勝手が優秀なため、どちらかを悩むくらいなら直圧式をおすすめしたい。直圧式にも3万キロの燃焼能力で、お湯張り機能が無いものがある。これを選べば金額的にはだいぶ節約できるだろう。

鈴木社長
鈴木社長

貯湯式を選ぶよりも貯湯式の方がシャワーの水圧も強くなるし、温度調整も楽になるし、金額的な問題だけなら少し頑張って直圧式を購入することをおすすめする。

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水質に関する問題なら貯湯式一択

地下水ユーザーは迷わずに貯湯式を選択するべき

  • 水質が良くない、クセがある地域(ミネラルが豊富な水)
  • 地下水、井戸水ユーザー

では逆に「セミ貯湯式をおすすめするユーザーとは?」という疑問が出てくるだろう。その答えは、住んでいる地域の水質に関係する。上記に該当する場合は、文句無しにセミ貯湯式をおすすめしたい。

ちなみにここでいう水質が悪いというのは、給湯器にとって水質が好ましくないという意味であり、人間の飲み水として良くないという意味ではないことを付け加えておく。

人間にとってミネラル分などの栄養が豊富なのは好ましいが、機械にとっては銅やステン等の金属との相性の関係もあるし、水に含まれているミネラル分や不純物のすべてが良い方向に作用することはない。人間にとって美味しいと感じる水、健康に良い水が給湯器にとって良い水ではないということは覚えておいてくれ。

そして地下水使用の場合は「直圧式だと5年も持たずに壊れてしまうが、セミ貯湯式なら5年以上使える」というケースが本当に多いため、このような場合はセミ貯湯式の方が絶対にいいだろう。

地下水ユーザーに特化したセミ貯湯式給湯器について

地下水対応機種

ノーリツ製の給湯器には井戸水・地下水に強いことを売りにしている給湯器がある。上記画像で言えば右側の2つ、SLPと書かれている機種だ。これはステンレスパイプを意味している。

給湯器に対して地下水を使うと銅部分が腐食して漏れてくるケースが多いため、これらの機種では銅パイプがステンレスパイプになっているのだが、ハッキリ言って過信は禁物だ。少なくとも「これを使えば今まで以上に水漏れしにくくなる」というものではない。

元々、貯湯式給湯器はステンレスパイプが使われてて、ふろ回路だけが銅パイプで構成されていた。それをステンレスに変えたっていうだけの話だから、ふろ回路からの水漏れには強くなったが給湯回路は一切変わってないから注意してくれ。

鈴木社長
鈴木社長

実際にこれらの機種も地下水ユーザーには商品保証が適用外になっている。

ノーリツ製石油給湯器の井戸水対応機種を過信することなかれ

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直圧式→セミ貯湯式はおすすめしない

多くのユーザーは「最初に選定された給湯器と同等の機種(後継機種)を希望したい」ということで、交換時期に差し掛かっても深く考えずに給湯器を買い替えする人が多い。そんな中で最近はオール電化なんかも話題に挙がりやすいこともあり「もっと〇〇な機械はないのか?」というユーザーも増えている。

実際にセミ貯湯式から直圧式に変更したユーザーは、その使い勝手の良さに驚くだろう。ただし一方で金額的な面から「これまでは直圧タイプを使っていたがセミ貯湯式に替えたい」と言い出すユーザーもごくわずかに存在する。

これはいわば「スマホユーザーにガラケーを持たせる」という感覚に近いかもしれない。ガラケーと言っても最近のものではなく、まだ白黒でメール機能もない時代のガラケーのことだ。

もしくはオートマ車の運転になれたドライバーに、マニュアル車を渡すような感覚と言ってもいいだろう。車好きならマニュアル車は歓迎だが、そうでもないドライバーにとっては迷惑でしかないような気がする。

「直圧式→セミ貯湯式」というのは、いわばダウングレードであるため決しておすすめしない。利便性が遥かに落ちるし、燃焼音の大きさなど目に付く部分が増えることが予想されるからだ。

目先の本体価格の安さだけに釣られて今後10年前後に渡って不便な思いをするくらいなら、直圧式ユーザーは黙って直圧式を選択することをおすすめしたい。

鈴木社長
鈴木社長

「直圧式を使ってみたが、水質的な関係で早い時期に水漏れしてしまって長く使用できなかった」というような場合は除く。この場合は貯湯式を選択するのが正しい判断と言えるだろう。

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最後に

弊社では水質的に問題の無い現場なら、間違いなく直圧式をおすすめする。もちろん自分が儲けたいという気持ちが全くないと言ったら嘘になるが、多くの場合で「ちゃんと説明してあげることがユーザーのため」だと思っているからだ。

知らないことほど損なことはない。そして筆者がユーザーに対してアドバイスをするなら、間違いなく直圧式がおすすめだと言うだろう。ぜひ、参考にしてくれ。

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