すずき設備社長の鈴木だ。
最近立て続けに「ガス給湯器の本体はこっちで用意したから取り付け作業だけして欲しい」という依頼を貰ったんだが、ガス種が違って取り付けることができなかったというトラブルに見舞われた。
ユーザーは安いガス給湯器をネットで仕入れることができて喜んでいたのだが、いざ取り付ける場面になって機器選定が間違っていることを告げると、えらく落ち込んでいたな。
以下では「ガス給湯器を自分で購入する際のガス種に関する選定ミス」について解説するので、ぜひ参考にしてほしい。
ガス給湯器のガス種にまつわるあれこれ
都市ガスとプロパンガスの2種類がある
ガス給湯器には都市ガスとプロパンガスの2種類がある。わりと栄えている場所に住んでいる人なら都市ガスが通っていることがほとんどだろうが、筆者の住んでいる地域だと都市ガスが通っていない家も少なくない。それに集合住宅に住んでいる人の場合だと、プロパンガスを使用している所が多いだろう。
すごく簡単に言うと「軽油とガソリンの違い」くらいに思ってほしい。火が付かないということはないのだが、正常な火の形や大きさにならないため、使い物にはならないだろう。ちなみにガス種によって給湯器本体の金額が変わるということはほとんどない。
万が一、ガス種の選定を間違えてしまったら?
購入先によっては返品に応じてくれるかもしれないから、まずは購入先に問い合わせてみることをおすすめする。キャンセル料くらで済むのなら儲けものだ。
しかし多くの業者は「一度ご購入いただいた商品は、初期不良の場合を除いて返品には応じません」などと謳っている場合もあるから注意して欲しい。
もし返品もできないとなったら、その使えない機械を安くオークションなどで販売するという選択肢を考えるかもしれないがそれは一旦待ってくれ。実はガス給湯器やガスコンロの場合、ユーザーがガス種を間違えて購入してしまうというケースは決して珍しくないため、メーカーの方でも対応策を用意してある。
それは「対応ガス種の変更」だ。都市ガスをプロパンガスに、プロパンガスを都市ガスに…それぞれ対応ガス種を変えることができるのだ。ただしメーカーが機種選定を間違うということはないから、新品とは言え原則は有料作業になる。
交換する部品は主にガスメカだ。水通路部なんかは交換する必要がないからな。あくまでガスが通る部分の部品の交換になる。費用は機種によっても変わってくるから何とも言い難いが、とりあえず「新しい機械を買い直すよりはマシで、でも安く仕入れた分のアドバンテージは簡単に吹っ飛ぶレベル」とだけ言っておこう。
まとめ
冷静になって考えればガスにも種類があるということも気付きそうだが、うっかりしてしまう部分ではあるな。ガス種を変更する作業はメーカーにとってもイレギュラーな作業であるため、部品は発注して届き次第の対応になるだろうから、早く依頼することをおすすめする。
とりあえず俺の知っている限りでは、どんなに上手くやっても買い直すよりはメーカーに依頼してガス種の変更作業をしてもらった方が、金額的にも得になるし、時間も早いと思う。ぜひ、参考にしてくれ。