貯湯タイプの給湯器の点火不良は調整可能なケースが多い

すずき設備社長の鈴木だ。

石油給湯器を使っているユーザーの中には「貯湯タイプの給湯器」を使っているという人も多いだろう。

貯湯タイプは一般的に「水圧が弱いが本体価格が安い傾向にあり、直圧タイプに比べて丈夫」という特徴を持っている。

そこで今回は「貯湯タイプの給湯器の点火不良は調整可能なケースが多い件」について紹介しよう。

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丈夫=シンプル

石油給湯器には大きく分けて2種類、直圧タイプと貯湯タイプがある。

簡単に言うと、蛇口を開けた瞬間に火がついて水が給湯器を通過する間にお湯を作るのが直圧タイプ、常にお湯を貯めていてそのお湯が冷めたら再加熱するのが貯湯タイプだ。

石油給湯器を買う時に直圧式かセミ貯湯式かで悩むユーザーへアドバイスを送る

 

どっちがシンプルなのかという話をすると、貯湯タイプの方がシンプルな構造であることが多い(もちろん比較する機種にもよるが)。

シンプルだから丈夫である。部品の点数も少ないし、そもそも構造が複雑な部品が直圧式に比べて圧倒的に少ないことも関係している。

 

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修理=部品交換の理由

最近はだいぶ減ってきたが、昔の電化製品事情を知っている人からすると「何でもかんでもすぐに部品交換をするな」と言いたくなる気持ちもわかる。

実際に我々修理屋は、部品交換をしなくても故障した機械を直すということを生業にしてきたし、少なくとも「最低限の修理なら部品を変えなくても調整はできた」と自負している。

 

しかし、最近は一昔前に比べてクレーマー気質の人が増えたように思う。

必要最低限の修理を施して、その時は一時的に感謝してくれたとしても、もし不具合が再発したらそれを原因に一気に詰め寄ってくるユーザーも少なくない。

修理する業者も自分たちの仕事に文句を言われたくないから、新品部品に交換しようとなる。

新品に交換しても不具合が再発した場合、バツは悪いが「こんなに早く壊れるような部品を作るメーカーが悪い」という一種の免罪符を手にできるのだ。

 

それに最近は機械そのものの性能が劇的に向上し、部品が一気に精密化・複雑化してきた。

ファミコンには封印シールなんて貼られていなかったが、PS4はがっつり封印シールが貼られている精密機械である。

ゲームに限らず、テレビやパソコンもそうだし、もちろん給湯器もそうだ。今や「部品を分解調整して直す」ということは、部品によっては不可能に近い。

…シンプルな部品なら直せる可能性もあるが。

 

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貯湯タイプの点火不良系のエラーは調整可能であることが多い

直圧タイプに比べると貯湯タイプは構造がシンプルであることが多い。

例えば、直圧タイプの給湯器のバーナーは非常に複雑で、中には「灯油をガス状に気化させて燃焼する」なんて物も存在する。これは基本的には分解不可能だ。

一方で貯湯タイプのバーナーはガンタイプバーナーと呼ばれ、燃料ポンプから送られてきた石油をスパーカーに向けて噴射する構造のバーナーが広く採用されている。

 

この時、単純にノズルの一部が詰まっているだけでも点火不良のエラー(E-11、E-110など)が出ることがあるのだが、こいつは脱脂洗浄剤などで軽く拭いてやるだけでも改善するケースが多い

ただし、一度詰まってしまった部品は詰まりが再発する恐れが極めて高いので、多くの場合で不具合が再発しないように「念のため部品を変えておこう」という判断になる。

そうなってくると今度は「交換するのはノズルだけでいいのか?」となり、あれもこれもとなった結果、最終的にはバーナーを一式で交換するという判断をされてしまうユーザーも少なくないだろう。

 

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強く依頼すれば調整してもらえるケースもある

貯湯タイプの給湯器を使用していて「買い替えを検討したいけど、新しい給湯器がくるまでに全く使えないのはキツイから、せめて数日間でもいいから使えるようにして欲しい」などの希望がある場合は、思い切ってそれを業者に伝えてみるといい。

交換を前提にしているユーザーに対しての数日間の延命程度なら、特に貯湯タイプなら可能であるケースが多い。

 

なぜ調整できるのに部品交換をするのかという部分は、

  • 調整も部品交換も作業の手間は変わらない(部品交換の方が儲かる)
  • 調整だと不具合が再発してしまう可能性が高い
  • 部品交換で不具合が再発したなら、メーカーに責任転嫁できる部分が出てくる

などの理由が考えられるわけだが、最初から「もう本体が寿命を迎えていることを理解している」というユーザーに対して、応急処置で部品交換をするという業者はほとんどいないだろう。

「1年くらい使えたらいいなぁ」くらいに思われてしまうと、調整ではなく部品交換を勧めたくなるが、1週間程度の「次の給湯器が取り付けるまでの延命処置」なら、可能であるケースも少なくない

 

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最後に

直圧式だと「2~3日で良いから応急処置できないか?」と言われても難しいケースも多いが、貯湯式なら案外可能なケースも多い。

もちろん内容にも左右されるから、そこは実際に来てくれた業者に確認・交渉してもらいたいが、全面的に「すぐに交換する予定/再発しても文句は言わない」という方向でアピールすれば、業者側が折れて調整で済ませてくれる可能性もある。

ぜひ、参考にしてくれ。

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